腰 痛 症

腰痛
X.腰部脊椎管狭窄症

 

ポイント!

腰部脊柱管狭窄は腰部の脊圧迫椎管

が狭くなり、神経が圧迫されて起こ

る病気である

  腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは生まれつき、もしくは年をとられてから老化現象により出来た骨や軟骨、あるいは椎間板の飛び出しなどのせいで、腰部の脊柱管が狭くなった病気です。腰部の脊柱管が狭くなりますと馬尾神経や、神経に行く血管が圧迫されて、腰痛ばかりでなく下肢の痛みや、特徴的な馬尾神経性間欠性跛行が見られます。間欠性跛行(かんけつせいはこう)とは、しばらく歩いていると殿部の痛みや、下肢の痛みが起こり歩けなくなり、しばらく休憩していますとまた歩けるようになるといったことを繰り返す症状のことです。

  

  

  なお、よく観察しますと、このタイプの間欠性跛行には特徴的な症状が見られます。すなわち、歩行につれて、症状が下肢の一定の方向に拡がって行ったりします。 これを英語ではセンソリーマーチ(シビレ症状の行進)と言います。この症状の拡がりは、殿部から下肢の方向へ、あるいはその逆に下肢から殿部へと進んだりしますが、時には一方の下肢から反対側の下肢へと拡がったりもします。

  なお、馬尾神経性間欠性跛行では下肢が痛くなって休まざるを得なくなった時に、「体を前かがみにして休憩する」と言う特徴がありますが、これは前かがみの姿勢では、腰椎の前彎が減って脊椎管が広くなり、神経の圧迫が軽減され、症状が軽くなるからです。

  すなわち腰椎の前彎を減らす体位では、腰痛や下肢の痛みが軽くなりますから、例えば、乳母車(うばぐるま)を前かがみで押し歩くようなことは普通に出来ますし、自転車に乗ることについても問題がありません。しかし長時間の歩行が出来ないのです。

  閉塞性動脈硬化性間欠性跛行(足への動脈が細くなったり、つまったりする病気)でも、同じように間欠性跛行の症状が出ますが、この場合は痛みやしびれが腰椎の姿勢と関連しません。

  馬尾神経性間欠性跛行の治療としては腰椎前彎を減らすことが重要で、腰椎前彎を減らすウイリアム体操とウイリアム装具(腰の伸展を制限する装具)が用いられます。この装具のことをフレクションブレース(腰椎前彎強制装具)とも言います。そして、ひどい症状の時には、手術を行って脊柱管を広げる(脊柱管開大術)ことも行われます。

  参考までに血管性病変で同じ症状を呈する病気を説明しておきます。